▼NHK-
BS「没後10年 黒澤明特集」、さかんに宣伝してる。
今日8時からは、あの名作
「荒野の八人」「七人の侍」をやるらしい。
http://www.nhk.or.jp/kurosawa/
「生きる」をみた。
とってもいい。
映画に登場する人の顔、町並み、時代背景や、その時代の気分みたいなものが、半分はわからない、しかしとても懐かしい。
さっそく図書館から2冊を借りた、創作日記風図版「悪魔のように細心に!天使のように大胆に!」と、自伝「蝦蟇の油」(1984年/
岩波書店)。
まず自伝のほうを、速攻!古書店ネットで購入。
ここ数年重症の岡本太郎病(
日記記載率高い)につづいて、いよいよ黒澤明病を発症しかけている?。
彼らの作品とともにこんなとっておきの著作物を手に取ると、生前にその存在や価値を知らずに過ごした自分の鈍さと、ひょっとしたら出
会えたかもしれないのにという悔しさが、わずかになぐさめられる。
ところで偶然だろうか?
黒澤明(1910年-1998年)、岡本太郎(1911年-
1996年)ともにちょうど明治と大正をまたぐあたりに生まれて21世紀目前に亡くなってる。
ついで、わたしの祖母も1911年生まれ、88歳のお祝いをした翌年に逝った。
彼女は作品を残さなかったけど、火葬されてもなお奇跡的に24金の指輪が灰の中にあった。ずいぶん変形してるけど、溶けずに。
江戸から明治になって約半世紀して彼らが生まれ、その彼らがさらに50年を生きた頃、私が生まれた。
岡本太郎や、黒澤明の作品や人となりにふれると、大正から昭和へ、まさに油ののりきった年齢、彼らの50年が準備した時代というゆり
かごにそっと寝かされてた気分だ。
わずか四半世紀しか年齢差のないわたしの親世代は、そのゆりかごを揺らしながら、必死にわが子だけでなく自らを
あやしたながら次代に備えたに過ぎないのかもしれない。
なんて生意気なこと言ってると、
母というお役目をパスし、だから必然的に祖母もパスする人間が、「何を云うか!
」と、たしかにどこかで怒鳴
る声がする。