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口
絵(向って)左から金沢城跡内草上に寝転ぶ人、雪のない兼六園、この季節の筍ご飯
金沢大学での講義を無事終えて、その夜ご一緒した地元出身の先生曰く、「生まれて初めてかもしれません、この時期に雪がないなん
て。」
翌日の新聞記事には、「1月に金沢で雪がないのは1890年統計開始以来はじめてのこと」だそうだ。
【北國新聞一面】
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金沢2007アルバム参照
今回、しかし一番の楽しみは、本格的な坐禅を体験すること。
この金沢には、曹洞宗の古刹、
大乗寺がある。
いつでも一般を受入れるとアナウンスのあるお寺に向う。
【午前4:15、法堂で修行僧の列を待つ】
からんからんからん!と高く鋭い鐘をふりながら若い僧侶が駆けて
いく。奥からゆっくりからし色の袈裟を纏った僧侶が表れ案内してくれる(他の僧侶は黒)。
坐禅がはじまる。
木の板を叩く音、
呼応するように遠くで鐘の音、
お香が部屋の隅々、人の間に間にたっぷり潜る、
警策をもって巡る僧侶の衣のこすれあうわしゃわしゃした音、
60分強の坐禅の終わりは、鐘や木の板を打ちすえる音が忙しく鳴り響いて押しよせてくる。
合掌して地鳴るような短いお経がよまれておしまい。
このとき、いろいろな感覚が順番に起きてくる感じ。よく、坐禅というと”悟り、悟る”ということがクローズアッ
プされるが、そんなありがたいことはさておき、これは人間の持っている基本的な感覚の準備体操、偏ったり少々調整の必要な感覚器官のすごくいい調整方法に
思えた。
ついでに本堂で僧侶たちの朝のおつとめにも参加。般若心経など何人もの僧侶たちがいっしょになって読経する。すると、隣にいる安斎さ
んの様子に異変が。
もそもそごそごそしてる。
んートイレか?、足しびれて死にそ?
よくみれば、読経にあわせて彼は、ついスゥイングしているのだと気がつく(笑)。
後から聞けば、唱和がうれしく、つい揺れちゃったんだそうだ(ちょっと呆れた)。
はー、
道元さま、700年後のわたしたちのこの姿どうお思いでしょうか?
帰りは、金沢を出て越後湯沢で乗換えトンネルと抜けると、
はい、雪でしたよ。