- コミュナルなケータイ
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- 2007年03月28
日07:07
▼『
コミュナルなケータイ
―― モバイルメディア社会を編みかえる ―― 』
本
日発刊!
共著本です。
カンブリアン・ゲームの胞子が各所に飛んでます。
これに
コラム書きま
した。
書き出しの一節をここに速報しちゃう。
校庭一面のスケジュール帳―時間を携帯する
ということ
中村理恵子
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ベルギー製百号キャンバスは、画学生だったころの私にとって年
に数点制作する大作のための空間だった。独特な香りを放つラビットグルーのタフな皮膜と感触は、創作のスイッチを押す大事な装置の一部でもあった。
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その大事なキャンバスはいま、ひと月の日数に合わせて三〇ないし三一のマス目が作られ、まっさらな巨大スケジュール帳として一ヶ月
ごとにイーゼルに架かる。情報機器が小型軽量化していく世のケータイ・ブーム。私もそんなガジェットが大好きで、むかし買ったケータイなんかは、捨てない
でちゃんとパッキングしているほどだ。その時代の空気まで一緒にパッキングして。小さなシステム手帳でいいじゃない。ケータイでスケジュール管理すればい
いじゃない。そんな時代のささやきに逆行して、決して持ち運びに都合がいいとはいえない百号キャンバスにスケジュール帳を作るというパラドックスは、どう
して生じたのか。
なんでいまさらキャンバスよ。
なんでいまさら油絵の具よ。
スケジュールを書くという、誰でもやる行為の意味は?,,,,,,,,,
【時の嵩;日常のディテール】
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【この巨大なキャンバスをみつめるwebカ
メラ】
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ほか、関連情報は以下へ。
2年もほっておいたHP;
井の中の中村理恵子をちょっと更新しましたよ。