▼あっはー、超だるい。
この気候のせいなのか、
2週間後の大会のためにみっちり充実の稽古した・・・これがたたったのか?
起き上がるのも、やだ。
こんな日は、”素材上手”なんてラベルの貼ってある玄米小豆弁当をつつきながら
「寝
ながら学べる構造主義」@内田樹(フランス思想&武道)を、適当にざばっと開いたところからかまわず読む。ふむふむ。
★引用文中↓脳みそにおおいに
刺
さる箇所、太字にします。
p92-p.94第3章「四銃士」活躍す その1----フーコーと系譜学的思考
3 身体も一個の社会制度である
知と権力は、近代において人間の「標化」という方向をめざしてきた、というのがフーコーの基本的な考え方です。標準化はさまざまな水準で進行します。その
もっとも顕著なのが「身体」に対する標準化の圧力です。
私たちの身体というものを生理的・物理的「自然」であり、古今東西どこにおいても同様な機能を果たしており、古代人であれ現代人であ
れ、知覚や身体操作に本質的な差異はないと思ってます。しかし、フーコーによれば、身体もまた「意味によって編まれた」とい
う点で、一個の社会制度に他なりません。
-----中略-----
「歩く」という動作は、非常に単純なもので、世界中どこでも人間は同じように「歩いている」と私たちは
考えがちですが、そんなことはありません。日本の伝統的な歩行法は「ナンバ」のすり足というものです。「ナンバ」というの
は右足を踏み出す時は右半身が前に、左足を踏み出す時は左半身が前になる歩き方です。いまでは相撲のすり足に名残をとどめているだけで、日常生活からはほ
ぼ完全に消え去りました。
-----中略-----
明治維新まで日本人は全員ナンバで歩行していました。だから中世の絵巻物でも江戸時代の
浮世絵でも、「走っている人」はすべて「阿波踊り」のように手を斜め前方に差し出して、ナン
バで移動している姿が描かれているのです。(養老孟司、甲野善紀『古武術の発見』)
----中略-----
私たちの体は、そのときどきの固有な歴史・場所的条件に規定されて「歴史化」されています。明
治時代にナンバで歩行することは「近代化」にあらがうことでした。私が子どもだったころ、朝礼のときナンバで歩いた子どもに
教師は不必要なほど激しい叱責を加えました。いまにして思えば、あれなナンバで歩くことを、「国策として身体の近代化」に
異議を唱える反逆行為とみなした明治の学校教育の「名残」だったのです。ある身体運用をすることが、あるいはある身体部位を
意識することが、社会的な記号として機能し、あるメッセージを発信する、ということがあるの
です。
寝転んで読んでたけど、この
>朝礼のときナンバで歩いた子ども
というところで、痛い記憶のボタンが押された。
幼稚園中退のわたしは、小学校一年生の運動会練習のとき、どーしても右手と右足が一緒に出てしまう。考えれば考
えるほど、みんなに遅れまいとすればするほど、
右右セットと左左セットが交互してしまう。
ついでに、靴の左右がいつも解らなかった。
こりゃ寝ちゃいいられないわい。
この日記、次回に主題持ち越してつづく。
キーワードは、従順な身体、操作される身体ってあたりで。
あ、七夕か。
織☆さん、彦☆さんあえますよーにアーメン
追記(7月8日):一
晩眠って思ったこと。
1)>「走っている人」はすべて「阿波踊り」
この一文から「眉山」という映画のことを想いだす。
過日の日記に、この映画のこと、阿波踊りのこと記した。
もし、「ナンバ」が廃れてなければ、今頃正式なパレードでは、この華やかで勇壮なナンバ仕様とおもわれる「阿波踊り」みられたのか
も。
2)ナンバの正しい解釈
「今、なぜ武道か」/中村民雄 P. 106-107
「ナンバ」は、芸道や武道特有の「すり足」による「歩み足」の一種である。
(中略)
「右手と同時に右手が出、左足と同時に左手が出る歩き方である。」と説明されてき
た。しかし、のちに*武智は、「ナンバってのは半身動くんです。右半身、左半身。だ
から、右手が出たら右足が出るという説明は、間違ってんです。」と述べてるよう
に、もともと手にそれほどの意識はなく、手は真っ直ぐ下ろされたまま足だけで歩
行するのである。ただ、半身で体全体が揺れるので、「腰を入れる」ことにより揺れ
をなくし、ロスを少なくする歩行様式を言うのである。
*武智;武智鉄二、演出家、伝統芸術の研究、講演、著書多数。
でもね、杖道は、半身から半身へくるりくるり
体を捌いて技を繰出していくのよ。余計なことはせず、最短の軌跡をたどって攻めるところに、最も美しさを感じる今日このごろ。「ナン
バ」の動きを最も活かしてるともい得るかな....
最近、相手が誰でも、話題がなんでも、最後は杖道ネタに収斂してしまうなー私。
「神道夢想流 杖道教範」清水隆次監修/神之田常盛・中島浅吉 共著
【本手打】
★気長ひとは、"jodo"youtubeで検索すると、動画を何本かみられます。