カテゴリー別アーカイブ: 身体表現

離見の見を撮る

身体表現ワークショップ(4月~7月 毎週水曜の3限&4限)
メディア制作ワークショップ(通年 毎週木曜の2限)

2017年度のテーマは、「離見の見」

世阿弥の言う「離見の見」は、演者が自らの身体を離れた客観的な目線をもち、あらゆる方向から自身の演技を見る意識のこと。
そして、2017年度「杖道×アート」のテーマは「離見の見」です。
「杖道入門」で体得した自分目線の没入感を、「仮想人類トケコムの環世界」で鍛えた撮影術で、「離見」します。

師範の模範演武を、観客目線ではなく、自分が斬っていく、自分が太刀を誘いこんで応じていくように撮ってみよう!

超ムズカシイ・・・

4チームに分かれたメンバーは、とにかく、手を動かし、位置を工夫し、試行錯誤がつづきます。すると、演武後半、デジタルカメラの液晶に、ぴたっとピントのあった画像が現れはじめました。その瞬間、暗闇に歓声があがります。演武する先生たち(山口 満(神道夢想流杖道免許皆伝)×矢口真知子(杖道錬士七段))も、学生たちに交じって小さな液晶をのぞき込んでは、「見る場所であんなに違うとは。面白い!」と率直な感想を述べられました。

自力でここまできた彼らと、もう少し先へ!行ってみます。
この試みは、はじまったばかりです。

全日本剣道連盟制定形杖道の8本目、太刀落(たちおとし)

 

全日本剣道連盟制定形杖道の11本目、乱留(みだれどめ)

 

2017/7/20
12本の制定形

杖の背後から撮る 太刀(赤)×杖(青)

 

ジャグリング入門―投げているのは脳と神経―

東経大・身体表現ワークショップ「杖道(じょうどう)とアート」―作動する賢い身体―

2017年7月5日(水)3限&4限
「ジャグリング入門―投げているのは脳と神経―」
“賢い身体”をテーマに、ジャグリング【*】を体験、人工知能の理論や学習理論、生理学的な話題を網羅した贅沢で欲張りなワークショップです。

人間すげ~ なんでできるようになるのか?

西野さん曰く、
「ジャグリングは、投げ上げた球を取ろうとしない。正しい、奇麗な腕の動き、体の動き、形を小脳に刷り込むことが大事です。
球は落としちゃってもいい(意外なことに)。まず、奇麗な動きが重要です。
小脳は、やったことを全て覚えて、良くない動きもすぐ自動化する=悪い癖、なので、最初から奇麗な形を刷り込む。
とりあえず先にどんどんやって、後から奇麗にというプロセスは、✖、ダメです。すでに悪い癖を自動化している。
むやみに、どんどん詰め込んで何時間もやるのもダメ、小脳がきちんと処理する時間を入れてやる。それは休息だったり、一晩眠ってという間を置くことも大事です。その間に、情報も熟成します。
もうひとつおすすめが、「強化学習」です。
正しいことをひとつ、目標にやってみる。いくつもいくつも正しいことをたくさん、細かく設定するのは、✖。例えば、投げ上げる「正しい高さ」を目標にすることで、結果として大きな成果につながる。目標を一つ一つ、正しい情報を送りこむ。繰り返しますが、決して全部やろうとしないでくださいね。」

なかむら思うに、
杖道にも通じますね。まず、正しい構えからの打突は決まります。とりあえず狙ったところに打つ、突くではない。正しい構えや足運びができないと、形に入って崩れてくる。
「間違ったことをやるな、正しいことを一本やれ!」と、よく師匠から言われたことを、いまさらながら思いだします。
ああ~この事だったんですね。
ひとってすげ~。

 

講師:西野順二(にしの じゅんじ)
工学博士、電気通信大学情報・通信工学専攻助教、経産省IPA認定天才プログラマー

ファジィ理論とゲーム理論を軸にシステム科学的視点から知的でやわらかなシステムの実現に関する研究を行なっている。2013年~電気通信大学公開講座「ジャグリング入門」を連続して担当、人気を集めている。

【*】ジャグリング(西洋式のお手玉)はボールなどを投げる曲芸のような運動で、急激に愛好者が増えています。様々な技を覚えることは腕の運動だけでなく、視覚や大脳も使った高度な判断の訓練となります。ジャグリングはまた複雑な物事を人が学ぶ仕組みを解明する実験にも用いられています。(公開講座「ジャグリング入門 -頭を鍛える軽運動、やり方と楽しみ方- 」2014年PDFより)

HP http://kjk.office.uec.ac.jp/Profiles/6/0000577/profile.html