2011年,東大カンブリアン講義はじまる

毎週火曜6限 18:15~、学府院生と教育部研究生対象

2011年10月11日、講義初日、あの大震災から7ヶ月が経った。
赤門くぐって左にある福武ホールから地階スタジオにむかうときまるで出航する船の甲板から船底に下りて行くように錯覚する。さて、今年はどんな連中が乗りあわせてくるのか?特別講義「アートの作り方」という冒険が始まる。
話の流れメモを示しながら半年間を感じとってもらう。

■対話的な連画、創造爆発しつづけるカンブリアン・ゲーム

カンブリアンゲーム2009@東大

この現場で起こっていることは?

エッシャー作「描く手」①観ること=描くこと;②連画にすべての始まりがある猫の闘い③熾烈な創造的対決、時に軒下の「猫の闘い」を彷彿とさせる

■アートと武道

「杖道(じょうどう)は、芸術そのもの・・・」

レオナルド・ダ・ヴィンチ作「ウィトルウィウス的人体図」※レオナル・ダ・ヴィンチ_神道夢想流杖道演武 神之田常盛×大里耕平※神道夢想流杖道_神道夢想流杖術図解_藤田西湖※神道夢想流杖術図より、杖の円や球運動を説明

■杖道から惑星起動へ

杖道の形と、惑星軌道に想を得て「描き描かれ」という新しいアートを実験してみる。
惑星は天球上で、心を惑わすような動きをします→観測者も観測される対象も動く動体×動体絵画の試み。

杖道演武2010@東大・福武シアター※福武シアターでの杖道実演へ_惑星軌道概念図※惑星軌道

■動体×動体絵画

光のペン試作※光るペン試作_試し描き※試し描き

いよいよ本番、ライトペンとデジカメが対話、対決、両者動きながら制作

相互絵画1※あっちからやってくる_相互絵画2風神雷神※風神雷神_相互絵画3指揮者をみる旋律※指揮者をみる旋律

去年の作業場は https://sites.google.com/site/metaart2010/tsue-dou-kara-wakusei-kidou-he-1
カンブリアン講義2010全容 https://sites.google.com/site/metaart2010/

▼2011年、3.11以前のシラバスを訂正

「ダサい日常の中に非日常をみつける、」大震災というこれ以上ないような非日常のなかで、あらためてアートって?

連画やカンブリアン・ゲームは、平穏な日常を攪拌するものアートと思っていたが、これだけの非日常が起こってしまった今、さて・・・。
この半年、脳裏に浮かぶこと、身体に満ちてくることは、「本気」ということ。不意に予定の立たないことに直面したときでも、最大のパワーをどばっと出すこと、出せること。そんなことに興味が向く。
思えば一本の線をひくこと、イメージをカンブリアンのマップに投じるとき、わたしはいつだって本気だったじゃないか、マジになってしまう環境だったじゃないかと思ったりしている。

平時の攪拌と思っていたが、震災後、意外にも本気が立ち昇ってくるシステムとしてあらためて新鮮に感じる。

杖道も、かつては人の命をやりとりする技術だったわけで、無駄がなく非常に美しい。
その身体運用の情報が畳まれた形(かた)稽古していると、ふつふつと本気が立ち昇ってくる、ここにも本気システムが起動する。

さらにこれらの転調、応用を考えたい。
もっと新たな、別分野の「本気が立ち昇る」もあるんじゃないの?
というあたりを今回のメンバーとじっくり錬って表したい。

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LS風景
2011/10/11
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年越しカンブリアンゲーム 2010-2011スタート!

▼とっくに12月13日早朝~、web上の東大・情報学環カンブリアン講義にてセッションはじまっている。
https://sites.google.com/site/metaart2010/cambriangame2010-11

年越しカンブリアン2010-2011
今回の種は、「アートの作り方」http://www.iii.u-tokyo.ac.jp/class_detail.php?id=664 を履修した高橋みちなさんの、「どこへでもどあ」をセットして”ひとり一日一投稿”というルールのもとで東大生と往年のカンブリアンたちがいりみだれてまるで宝石のような作品投稿がつづき、ため息のでるよな流れをつくっている。
これから、ムサビや慶應の学生もやってくるかもしれない、そして未知のカンブリアンの足音を妄想する。
こうやってカンブリアンゲームを囲んで年を越す、しあわせだん。

twitter上のハッシュタグは、#cambriangame

ほんとうは美大に行きたかった。

▼ホントですか?と思わず聞き返す。このところ出会う早稲田や慶應そして東大生たちが云います、もしわたしの親だったら美大はダメでもこれらの大学に合格したら狂喜すると思ふけどなあ。

先日、国立近代美術館の水谷長志さんが担当される「アート・ドキュメンテーションの基礎からミュージアム・リテラシーまで」にて特別講義の機会を得た。終わってから彼らと、慶應御用達し「つるのや」にて親しく和んだ席でこの話になった。慶應大学のひとびと

美大というところやはり合格する術(すべ)がある、ブルータスをどんな方向からもきっかり6時間で木炭紙にウツス、この術(すべ)は本来の輝く才能や瑞瑞しい感性とは少し違うところにあるかも一回やってみると解る。
さらに、晴れて美大に合格して初めて教授陣たちと会して云われたのは、「君たち絵描きになれる学校ってあると思う?」だ、だ、(笑)、

ちょうど今、ムサビ時代羨望の的だった油絵科の教授、麻生三郎の展覧展が国立近代美術館で開かれている。
麻生三郎展

久々に麻生先生のデッサンが印刷されたチケットみると、表情豊かな”かめはめ波”のような一本一本の描線が新鮮だ。しばらくディジタル、ネットワーク、メディアで賑やかだった今に真っ向から饒舌な描線が生に刺さる、時代はめぐると云うけれどさ、12月19日(日曜)まで、行くぞ!。
http://www.momat.go.jp/Honkan/aso_saburo/index.html