クリスマスに墨、磨る

「ああ、墨の香りをかぎたい」
友、自治医科大から実家近くの城西病院へ転院になった。めずらしくほしいものがあるんだという。
ひっさびさ20数年ぶりに、墨磨る。

頬ずりしながら墨の香りをかいでる。
うれしそうだ。
ミニ硯で磨ってみる。

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墨は生きてる。芳香漂う。
書道用品は、紙も墨も、人間と同じように、年月経てばたつほどいいそうで。30年前3000円程度の墨は、時を経て10倍くらいの価値になってるって。
小山で乗換て単線の水戸線に乗り継いで、遠いなあ。
ここで年末年始過ごすのかい。

この墨たちと一緒にもっと生きよ。

本人が疲れるだろうから、辞しようとしてもこの日は、めずらしくNYに渡った時から、最近の作品「Holes」、小品を発表した展覧会に確かな手ごたえを感じた話などを止めない。

Shoichi Akutsu
O.K. Harris Works of Art USA | New York
March 08, 2014-April 19, 2014

 

途中、コンビニに行って、挽きたての一杯のコーヒーと塩味のクロワッサンを買ってきた。美味しそうに食べたり、飲んだり、自力でトイレにも行こうとするし。いよいよ日も落ちてきたので、席を立つ。
病院を出ると、真っ赤な月が大きくどんより、だけどくっきり昇ってくる。

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結局このときの、試し書きや墨遊びが絶筆になっちゃったね。
Shoichi Akutsu ,an artist,passed away in Japan, December 28, 2015.

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ときどきお見舞いアルバム

 

「クリスマスに墨、磨る」への1件のフィードバック

  1. 数日前から手元にあった杖道・杖術の蔵書の一部を「まるふじ文庫」のブログで紹介しています。
    ご覧頂ければ幸甚です。        まるふじ文庫店主 敬白

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